満足度★★★★
この作品の着想の元となったという事件のことについて、知っておいたほうが理解しやすいかもしれない。でもその事件を具体的に用いた内容ではなく、ずいぶん変形され抽象化されている。主人公の内面の葛藤や分裂が示された対話による多数のエピソードが、一見前後のつながりなく並べられていて、難解な印象はある。最初からそういうものと思って観れば、そういう演劇を観慣れている人なら、合唱団の使い方が古典ギリシア演劇を連想させる点や、観る者の想像力に依存する非具象的な演出などを楽しめると思う。
0
2019/11/17 10:56
このページのQRコードです。
拡大