そう思うなら、尚更。 公演情報 小岩崎小企画「そう思うなら、尚更。」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    ■約105分■
    短編集でありながら、全体が“生死”というテーマで貫かれ、とてもよくまとまっていた旗揚げ公演。今回、そこまでの一貫性はなかったものの、全五編中、三編が優れた出来映え。
    うち一編は、不可抗力により日に日に意思疎通が難しくなっていく夫婦の悲しみを描いた吹原幸太脚本・演出『ミニマム』。そしてもう二編はともに小岩崎小恵脚本作品。本人演出による『君を守る千匹の犬』も、吹原幸太演出による『あなたのいない人生なんて』も、“人間、この奇なるもの”へのやさしい眼差しが感じられて、観終わった後、胸がじんわり温かくなった。
    小岩崎さんという人は、善悪という尺度なんかじゃ測りきれない、複雑怪奇にして滑稽至極な人間というものに、ゾッコンなのだなぁ。
    第三回公演は一本モノを期待。長編を仕上げるのは短編をものするよりもずっと大変だろうけれど、今回示された脚本力を持っていながら長編に挑まないのはもったいない気がしてしまう。

    ネタバレBOX

    『あなたのいない人生なんて』は、寿命の融通が可能になった未来社会(?)で、余命わずかな妻に夫が寿命を分け与えようとするお話。自分の寿命から18年(だったっけ?)を譲ろうとする夫。それを固辞する妻。二人は寿命管理官(?)の前で激しい口論を繰り広げるが、どちらの言い分にも互いへの強い思いやりが感じられて、なんとも微笑ましかった。

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    2019/10/18 11:56

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