期待度♪♪♪♪♪
俳優座、文学座に比べ、戦後新劇団三雄の中でも時代のサバイバーと見てしまう民藝。
理由は言うまでもなく民藝の代名詞であり1950年代当時衝撃的だったという『火山灰地』が、この舞台によって演劇を志す人間を多産しただろうにも関わらず、かの衝撃は「作品」自体よりは時代との共振がもたらしたのだと推察できてしまう現在、時代と共に退場する事なくよくぞ存命できているなァと、素朴に感心してしまうだけの事。
『箆棒』以来二度目となる中津留作品舞台だが、(劇評界での評価がいまいちだった)『箆棒』は私には新劇俳優が映える新劇風(イプセン風)戯曲を作者がオマージュとして書いたのではと感じる所あり、好感触だった。
今回も評判は微妙だが、そうなると益々楽しみである。