実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2019/08/29 (木) 19:00
タイトな舞台だった。大竹野没後10年記念公演第4弾として大竹野正典作の『夜、ナク、鳥』をベースに、小松台東の松本哲也が作・演出する。重たい2時間弱だが、緊張感を持って観ていられる。2002年に実際に起きた女性看護師4人による保険金殺人という実話ベースの作品だが、同じ看護学校の学生だったという点をやや強調した作劇となっている。『夜、ナク、鳥』も観たが、テイストは似ているものの、看護学校時代を入れたことで、より深く看護師たちの内面に踏み込もうとしているとは言える。それがタイトルの意味だと思う。久々に舞台で観た佐藤みゆきを始めとして役者陣が確実な演技を見せ、しっかりした作品になっている。
惜しむらくは、主犯格のヨシダを演じる予定だった森谷の2週間前の降板で男性の松本がヨシダ役をやることになったことで、ヨシダの強さが男性の強さから出てくるものに見える場面があったことか。でも、いい芝居だった。