萬劇場 夏の短編集 vol.8 公演情報 萬劇場「萬劇場 夏の短編集 vol.8」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2019/08/11 (日) 12:30

    価格3,300円

    10劇団参加の演劇祭。
    3演目が1セットです。

    「ラビット番長」目当てに行きましたが、
    「お茶の間ゴブリン」良かった!

    ネタバレBOX

    ・ゲキジョウ!『こぼれたミルク』 ★★
    おもちゃのお話。なんとなく「トイ・ストーリー」オマージュっぽいのかな、と思ってみたり(※見たことはないです)
    この世界(おもちゃ箱の中?)と外の世界(人間との触れ合い?)が登場するが、
    あるおもちゃに外の世界を知らせないことで平和や楽しい暮らしを保とうとしたりして葛藤するお話。

    冒頭で10体ほど登場するおもちゃ同士がナイフや拳銃で殺し合う場面からスタート。
    このときは大音量で音楽が流れており、セリフは聞き取れない。
    一度暗転して、そこに至るまでをなぞっていく形になっている。
    劇後に「いろいろ考えてもらえたら」と言う話をされたが、
    世界観が深いのか、こちらの受信感度が低すぎるのか、特に感じるところがない。
    おもちゃの世界の話が、例えば大人の世界と子供の世界のメタファーになっているのかな、と思ったりもしたが、
    30分という尺を考えても要素が少ないかな、と感じた。
    あと、劇全体が暗い(むしろ陰惨)お話で、見てて楽しくもないという。

    ・ラビット番長『サント・イン・ワンダーランド』 ★★★★☆
    ドラクエ的な世界観でおじさんの勇者がかっこ悪く快進撃をするお話。
    例えるなら「最強伝説黒沢 ファンタジー版」だ。
    1人芝居というのが凄くて、登場人物をドタバタと演じ分ける体力的なキツさを考えても、とてもチャレンジャブルな行為だと思う。(ちなみに井保三兎氏は44歳)
    普段はラビット番長という劇団で何十人もの劇団員を従えている立場なので、演劇に対する矜持が凄い、と思わざるを得ない。
    トチリの多さは仕方ないと感じるし、一方で愛嬌で笑わせる部分はキャリアの長さの為せる業か。
    ストーリーも良かったが、最後がちょっとアレって感じたかな。
    最近演劇から退くようなつぶやきが散見されるのが好きなだけに残念。

    ・お茶の間ゴブリン『人外探偵結社~本日開業の段~』 ★★★★★
    お茶の間ゴブリンを知れたのが今回の収穫。
    ストーリーが超緻密、という訳ではないけれど、伏線やらなんやらとても良くできていた。
    それよりも役者さんがねぇ〜
    猫又役の人の最期の飼い主にすり寄る仕種やセリフが完璧すぎた。
    座敷わらし役の人の口の回り方や掛け合いの間がすごすぎた。
    メイド役が可愛すぎた。
    キョンシーと喫茶店のマスターはコミカルな動きに良い味が出ていた。

    この演劇祭?は最後に順位をつけるのだけれど、
    それでもラビット番長に1位をつける気でいた。

    でも……オチがハッピーな方面にきちっと収斂したところが最高に好みだったので、こちらを1位にさせていただきました。
    今回の作品が30分のダイジェスト版で、本編は2020年7月上演予定とのこと。気の長い話だ……

    配役がいまいち分からなかったので、メモ。

    与一(キョンシー)役……小田洋輔(武道家らしい。身のこなしが凄い)
    珠子(座敷わらし)役……岡村佳代子(なんとなく存在感がカメ止めのプロデューサーを彷彿とさせる)
    宗方史菜(飼い主)役……升望(本業は声優さんらしい)
    小梅(猫又)役……井川花林
    マスター役……小川大二郎
    日高あゆむ(メイド店員)役……平野史子(ひらのちかこ)

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    2019/08/11 15:18

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