REizeNT ~霊前って...~ 公演情報 junkiesista×junkiebros.「REizeNT ~霊前って...~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    設定は葬式なのに喜劇という祝祭性で描く奇知のようなセンス...まずは「楽しい!」の一言。脚本や構成も然る事ながら、とにかく役者が個性豊かに活き活きと演じていた。
    説明ではミュージカルとの謳い文句であったが、どちらかと言えば演劇(ストレートプレイ)の中に演出として劇中歌が入っていたように思えた。それだけ物語性があるということ。
    (上演時間2時間)

    ネタバレBOX

    セット...冒頭は誕生日パーティ会場であるが、衝立で仕切ってあるだけ。物語の中心は葬儀であるから、衝立の後ろには祭壇が…。その祭壇は花壇のように華やかで、ラストは電飾が点滅するほど鮮やかなもの。

    物語の展開は分かり易く、金と欲に目が眩らみ富豪の女社長を毒殺するが…。
    女社長は家族、交友関係者の中に犯人がいると睨み、死んだふりをして警察に捜査を依頼する。自らは棺桶の中で弔問客や家族の会話に聞き耳を立て情報収集をする。時に棺桶から抜け出し様子を窺う。一方、実妹、学生時代からの友人、自称隠し子、葬儀社員、同性愛者等色々な人々の思惑が飛び交い、誰が何の目的で社長を殺したのか。その緩い謎解きも物語の進展とともに明らかになるが…。

    公演はミュージカル仕立ての喜劇として観せているが、その構成はしっかりとしており、物語の中で歌い踊っている。その意味で、純なミュージカルではなく劇中歌であり、物語の魅力付けとしてのダンスパフォーマンスといった印象である。
    登場人物のキャラクターは面白可笑しくするため、相当デフォルメしている。また利害関係・恋愛関係を奇妙に絡め、展開に幅を持たせ観(魅)せ場を作る。

    役者陣の演技は確かに面白く、物語に引き込まれる。逆にその面白さ力強さによって歌とダンスの魅力がかすんでしまったように思う。もう少し歌やダンスのシーンを多くし、その魅力が引き立つように工夫し、芝居・歌・ダンスが協調し劇的効果を高めるといったエンターテイメントな公演を期待しております。
    次回公演も楽しみにしております。

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    2019/06/02 10:22

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