バンブー・サマー 公演情報 アナログスイッチ「バンブー・サマー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2019/05/16 (木)

    下北沢・駅前劇場にてアナログスイッチ『バンブー・サマー』を観劇。
    折り込みチラシに書かれたストーリーを読んで興味が湧いた作品。初見の劇団さんで、劇団員はもちろん、客演の役者さんも初めて拝見しましたが、期待をはるかに上回る面白い作品で衝撃を受けました。
    舞台は男子5人のみの田舎の高校。そこに突如、一人の女子が転校してくることから始まる、「竹取物語」をベースとしたコメディー作品。まず、このありそうでなかなか無いであろうシチュエーションが面白い。転校生が来る前までの教室の様子はまさに男子校のノリでしたが、転校生を迎えてからの教室の雰囲気、男子生徒達の心境の変化は、何とも言えないリアリティーさが感じられ、まるで本当に学校生活の一部を覗き見しているような感覚になりました。そのような感覚になったのも、やはり男子生徒役の5人の演者さんの演技が素晴らしかったからだと思います。一人一人のお芝居はもちろんですが、5人のコンビネーションの良さは実際のクラスメート以上ではないかと感じました。ストーリーも「竹取物語」というきちんとした作品コンセプトがあり、「竹取物語」の持つ古典的な面白味、切なさなどがよく描かれているのに加え、ただ古典的な面だけでなく、そもそもの舞台設定を現代の高校の教室にしているところが秀逸。最初から最後まで、老若男女誰が見ても楽しめる作品になっていたと感じましたし、懐かしくもあり現代風でもあり楽しくもあり切なくもある、様々な感情を揺すぶった見応え十分の作品でした。あの5人の男子生徒のやり取りはずっと見ていても飽きないかもしれない、というかずっと見ていたくなりました。転校生役を演じた外岡えりかさん、木村圭介さんも、月から来たという設定らしく、表情や声のトーンが絶妙で、不思議キャラぶりを見事に醸し出していたと感じました。生徒役が素晴らしかっただけに、教師役は若干物足りなさも感じましたが、久しぶりに大笑い出来た作品です。アナログスイッチさん。しっかりと劇団名を記憶し、次の公演も拝見させて頂きたいと思っています。こうした新発見があるから折り込みチラシのチェックは欠かせない。改めて演劇の面白さを実感しました。

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    2019/05/21 00:31

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