満足度★★★★
「ごった煮」どころか「闇鍋」
昔熱中した乱歩の少年探偵シリーズ(とそれから派生したマンガ、ドラマなどの作品群)のニオイに少女歌劇的ノリが加わって好みの2点盛りな上に、虚実取り混ぜ、元ネタを知っていればいるだけ楽しめる「あんな人物やそんな人物」が登場する「ごった煮」どころか「闇鍋」(爆)のような作品、キッチュあるいはチープな感覚も漂って独特の味わいアリ。
また、史実ベースな部分から思いっきりおバカでマンガチックな部分まで振れ幅が広く、その組み合わせ方というか融合具合というか、そこも面白い。
終盤で少年探偵団の団員が東京大空襲で命を落としたり戦死したりなんて秘話が語られるかと思えば、「弾丸を撥ね返す特殊合金製の布」なんてのが出てきたりもするし…(笑)
ただ、直前(開場から開演までの間!)に wikipedia で甘粕正彦について予習したのは大正解ながら川島芳子について怠ったのは片手落ち。なまじ(漠然と)知っている気になっていたのが落とし穴か?いっそ「男装の麗人」だの「東洋のマタ・ハリ」なんてフレーズも知らずにいたら予習したかも…(とほほ)