満足度★★★★★
鑑賞日2017/06/08 (木) 19:30
フリーパス(5000円)の恩恵に与り8日19時半(初日)、12日14時、15日14時、18日14時(千穐楽)の4回観劇。
【8日19時半】
アマヤドリ作品としては静的な部類に入る。フト気付けば大きな出来事は殆ど起こらず自然と快方に向かう、みたいな?
で、今回は特に家族パートが印象的に思えたのは宮崎雄真さんの演技に「大人としての説得力」を感じたからか?
吉祥寺シアターや東京芸術劇場など大きめの劇場での公演の時に近いムーブメントを風姿花伝で演ったのにも舌を巻いた。客席まで振動が伝わるし(笑)。
3つのパートの関連性が普段と較べて薄いようにも感じたので2回目以降はそのあたりを読み解こうと思う。
【12日14時】
初日に感じた違和の理由や自分の受け取り方の分析、さらにはある人物の行動の解釈もできた。この「あ、そうか!」感はフリーパスの恩恵♪
終盤、報告書を読み上げる形で語られる「内部の関係性」によって詐欺グループについて共感できないどころか理解すらできなかったのは、そういう特殊な関係性の集団に属したことがないのでピンとこなかったのではないか、と気付く。
そんな関係性とは対照的どころか真逆のつながりをもつ「家族」という二つの集団が一つ屋根の下に同居しており、ナイトはその異質の二集団の唯一の接点であるために「歪み」のようなものが蓄積してしまったのではないか?とも……。
そしてそのような水と油のような集団ゆえ両者の関係性が希薄に感じられるもの当然か?と初日に感じたことを分析したりも。それが正解かどうかはともかくとして、ってか、フリーパスの恩恵に与りあと2回予約しているので、そのあたりの検証もしようかと。
【18日14時】
終盤、というかラストで2ヶ所「お、ためるねぇ(肯定的)」と思ったら案の定長くなっていた、そして芝居としての「彫りが深くなった」感じ。
上手側に座って初めて気付いた点があり、それどころか主題にもやっと気付くことができてフリーパスのありがたさひしひし。
前回「関係性の真逆な2つの集団が一つ屋根の下で同居」までたどり着きながらもそこまでだったが、各集団の中に様々な「人としてのつながり」があることに気付けたのがこの日の収穫。
各人の心にヒートンが付いていて、そこに両端がフックになっているロープ、紐、糸など様々な太さのものが引っ掛かったり外れたり、時には真ん中で切れたり……なんてイメージも浮かんだのだった。
【勝手にキャッチコピー】それは、人と人との、関係性のものがたり