モーツァルト/歌劇『ドン・ジョヴァンニ』全幕    公演情報 東京芸術劇場「モーツァルト/歌劇『ドン・ジョヴァンニ』全幕 」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    オペラの日本語公演はむかしはけっこうあったらしいが、いまはほとんどない。そこにいくと、全編日本語の今回の公演は貴重。「原語でないと」という原語至上主義のオペラ通の話をよく聞くが、日本語でも十分楽しめるということが分かった。もちろん、セリフや歌詞の意味がすぐ分かるわけで、素直に楽しめる。いい公演だった。
    ドン・ジョバンニ(ヴィタリ・ユシュマノフ)の悪びれないいたずら坊主ぶりがよく出ていた。みなに糾弾されて、神の裁きにあうのは仕方がないともいえるし、ちょっとかわいそうともいえる。バリトンのレポレッロ(三戸大久)も、コミカルな役どころを、軽すぎず、重すぎず、メリハリ付けて演じていてよかった。声も最高。ソプラノも高音がよく出ていて、ほれぼれした。
    アリアも六重唱も非常に聞きごたえ抜群。舞台はオペラ用でない会場で、うまくオーケストラピットや、張り出し舞台、二階バルコニーも作っていた。

    ネタバレBOX

    舞台正面中央上にあった、「く」の字を一つはそのまま、もう一つは左右反転させて重ねたような赤いマークは女陰のしるしだろうか?なぜそこにあるのかわからなかった。
    音響についていえば、会場の残響が、だいぶん長く感じた。それだけ、エコーがかかって、音の厚みを増すわけだが、ちょっと長すぎないか? 他も似たようなものなのか、私はあまりコンサートに行かないのでわからないが、少なくとも新国立劇場のオペラハウスはもっと残響は少ないと思う。
    森山開次演出・振り付けのダンサーもよかったのだが、やはりオペラなので、歌の良しあしがカギ。観終わって、ダンスはあまり覚えていない。

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    2019/01/31 00:08

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