ショウジョジゴク 公演情報 日本のラジオ「ショウジョジゴク」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2019/01/19 (土)

    19日19時開演回(75分)を拝見。

    ※手荷物等を預かるクロークサービスあり。

    ネタバレBOX

    夢野久作「少女地獄」の3編のエピソードに「ドグラ・マグラ」の設定まで加えてシェイクした75分の怪しげなカクテルは、宵の観客を心地良い酔い(あるいは悪酔い?w)に導いてくれたかもしれない。
    性格・職業等の設定は活かしつつも、原作とは異なる役割を与えられた登場人物達が織りなす世界は、原作へのオマージュ、というよりもインスパイアされた趣き。原作を知らない観客はもちろん、原作を承知している観客も、共に愉しめる作品に仕上がっていたと考える。かくゆう、後者である自分も、良き時間を過ごすことができたことを感謝したい。
    あと…日本のラジオさんにしては珍しく、唐突感のない、きちんと拍手で送られたエンディングだったことを特記しておきたい!

    役者陣。

    依乃王里さん(医師・臼杵リヘイ役)
    末安陸さん(殺人鬼のバス運転手・新高タツオ役)
    安東信助さん(厳格な高校教師・森栖レイゾウ役)の男優陣。
    手堅い演技と独特の存在感で、芝居の基調となる空気感を、終始、支配しておられた。

    今回、唯一、私にとってお初な館山サリさん(バスの車掌・友成トミコ役)。
    矛盾した表現だが、あの表情を言い表すとしたら、コレしか思い浮かばない「ポーカーフェイスな笑顔」が実に印象的だった。

    沈ゆうこさん(女子高生・甘川ウタエ役)。
    屋代秀樹さんの作品でも何度か拝見しているが、本作で「すっかり日本のラジオさんの役者さんになったなぁ」と改めて実感させられた。

    ゆかりごはんさん(女子高生・殿宮アイコ役)。
    以前、三鷹SCOOLの客席で拝見したことはあるとはいえ、「ツヤマジケン」では修学旅行を欠席した生徒さん状態の写真だったので、ナマの演技がみれたのは収穫。綺麗な声の方ですね。

    何度も舞台を拝見している田中渚さん(虚言癖の看護師,姫草ユリコ役)。
    田中さんが演じる「姫草ユリコ」が登場する舞台を何作か拝見しているので、役柄のイメージは承知しているつもりだったが、今回のは、同じ会場で上演された「セイラム」の「名倉ヤギコ」(演・中村真沙海さん)のイメージが重なる、日本のラジオ的ユリコだったように思われ、興味深く(=ニコニコしながら)観させてもらった。

    いずれにしても、先月の新宿公社さん「少女地獄」、今宵の日本のラジオさん「ショウジョジゴク」と、2ヶ月連続で、同じ素材で異なる調理のご馳走を頂戴し、ちょっと大袈裟かもしれないが、今もまだ、至福な気分に浸っている。

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    2019/01/20 00:24

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