満足度★★★★★
鑑賞日2018/12/15 (土)
田辺剛作品は… 元々 事件らしい事件を起こさず、「台詞以外」から発せられる…積み重なった心情や過去、背景を研ぎ澄まして想像させるスタイルの印象があるが、今までで最も狭いアクティングエリア、至近距離でこれを浴びて、より強く鬱屈感や怯えた感じ、… 必死の抗いが伝わってきた。
構成がさりげなく凝っていて、後から あぁ…そういうこと…ってなるのもいい。あそこで終わらせることも、返ってより落差と最終的な心情が際立つ。絶望の中に… でも一人じゃないっていいね… って思わせる後味。
冒頭の言葉に若干反するけど、今まで観た下鴨車窓作品の中では一番事件性があるから、結構取っ付きやすい作品になっていると思う。
観客の力強い拍手に、それが現れていたかもしれない。