満足度★★★★
鑑賞日2018/11/04 (日)
派手な演出やダイナミックな舞台美術が目玉の劇団ですが… 今回もそこらに手抜かり無しですが、そこよりもむしろ目を惹いたのが妖怪の佇まいと動き。地味だけど繊細で飄々と事を成す。特に件(くだん)の身のこなしは秀逸。ここで秀でる事で他の派手さとのメリハリも効く。
そして主人公 山彦に向ける妖怪の眼差しの暖かさ、必死に最善の選択肢を探り…苦渋の見極めを計る山彦の成長、双方から溢れる想いが素敵でした。そして、終盤、信じるモノへの懐疑と戦う新平の姿が、黒歴史をモチーフとした本作において、欠かせないものに思えました。