X(キー) 公演情報 パッチワークス「X(キー)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2018/09/29 (土)

    そのタイトルから既に思考性を窺う謎めく作品。

    当事者として眼前に拡がる災害、芝居に対する強い拘り、伝わらない想い、伝えられないもどかしさ、不甲斐ない自分、体の内に生じた病巣、実感する被差別、増殖する流言飛語、隔絶する実社会… 様々な生々しい想いと感情が降り注ぎ、ヒリヒリした口論があてどもなく舞台上を彷徨う。

    以降、ネタバレBOXへ

    ネタバレBOX

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    その場ではうまく言い返せなくて、後で一人でグチグチもやもやと中空に反論する主宰の姿に何となくシンパシー。苛烈な正論の機銃掃射を放つ女優の圧力が… 対照として効果的でした。

    伝えたいこと…伝えられることのアンバランス、分かっていて欲しいこと…考えて欲しいこと…集団で生みだしたいモノの産みの苦しみと、それを誘えない力不足へのやり場のなさ。本当に生々しい。

    何も物語はなく、幾度も繰り返された「演劇は社会を写す鏡」という言葉のごとく、ただひたすら現代日本に対する現実の危機感が… 投影され重ね合わされる映像とともに透けて見える作品でした。

    セリフに現わされる日付と場所にドキュメンタリー感満載…というか、根底はそうなのだろう。まさしく私小説的な思考の吐露。

    白塗りの舞踏は…主人公の悩み苦しむ魂を示すモノだろうか… その蠢くような動きが映像と重なり合う様は、不思議な美しさを生んでいた。舞うは世界劇団 三重公演で拝見したばかりのzooさん。何やら縁ですねぇ。

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    2019/01/03 17:06

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