中原中也まつり2018 公演情報 G/PIT「中原中也まつり2018」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    難しい話になるかなぁと思いましたが、朗読劇の方は意外に予備知識なくとも楽しめる味わいになっていて良かった。
    さて、前口上の方は さすがに予備知識ゼロでは容易に頭の中には入らず、そもそも「ダダ」自体の具象が分からない(;^_^A

    後で調べても抽象的な概説が多くて分かり難いが、1つ『人類史上はじめて遭遇した世界戦争を受けて、その原因の本質が己が社会の文化的な価値観や既成概念にあると考え、その諸悪の根源たるものを、あらゆる表現手段を使って否定し破壊しようとした。』という趣旨の説明が一番腑に落ちた。

    webで中原中也の詩自体も眺めてみたけど、およそ表層的な理解に留まるのが関の山と思えたので、雰囲気だけに触れて、朗読劇の感想に移ることにする(;^_^A

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    ネタバレBOX

    【続き】

    私の感覚だと、この朗読劇は漫画で言うところの同人誌・二次創作のノリに思えた。

    今となってはお堅い印象も受けるこういう文学・歴史の世界にも、作家や作品に対する敬愛の表現の1つとして、こういう世界があるのだと思うと微笑ましい。舞台演劇陣が良い仲介になっているのだと思えた。

    ひょんなことから中原中也に萌え萌えしてしまったレーニンが「尋問」を建て前に中也を呼び出して語り合う…という筋書きだが、あおきり花村広大さん演ずるレーニンが非常に愛らしい。官僚2人に制されながらも、めげずにファン心理を露にするレーニン。理論派さながらに理屈を捏ねまわしながら、中也に会えるロジックを紡ぎ出し…ご満悦の微笑みが輝く。

    普段、カッコ良い佇まいながら…それを笑いに変える空気も持つ役者さんですが、今回の振る舞いは新たに「可愛い」と表現するのがピッタリでした。

    対する山川さん演じる中原中也。ここに女優を充てた演出のセンスが光ります。

    これまた、普段は 人を世話する甲斐甲斐しさを感じさせる役どころが多く… 秘めた愛情を滲ませる女優さんですが、…今回は鉄面皮。
    毅然とした格好良さが際立って、でもご本人曰く常にぷんぷんしている役という表現で、何か唐突にSDキャラ(愛らしい二頭身キャラ)に脳内変換されました。最後にレーニンに一礼するところは、素直に「敬意」ととっても良いですが、…「あっ、堕ちた」と邪まな妄想もしてしまいました笑。

    官僚2人も良いテンポを作り出す。

    斜田さんは田舎者ぶりながら狡猾なところが良い味になっていて、特に私は「ぼたもち」をごまかす理屈のくだりがとても好き。

    青木さんは、素がルーズでしょうもない笑いを突き詰める雰囲気あるのに、こういう芝居だと堅い役が回ってくるんだよね~ というギャップを面白く感じていました。

    30分の短い朗読劇でしたが、手練れの出演で中身の濃い芝居でしたね。色んな意味で美味しかった。

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    2019/01/03 15:28

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