『光の音:影の音』 公演情報 あうるすぽっと「『光の音:影の音』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ろう者である南村千里が感じる音と、きこえる人が感じる音は どこが同じで、どこが違うのか。そして「光の音」「影の音」のように、誰にも「きこえない音」はどのように表現されるのか…そんな説明文であるが、”分(解)かろう”とする公演ではなく、”感じる”という印象である。全体的には身体表現、そのパフォーマンスを通して「音」を表現していたのだろうか、その具象化は難しい。
    一方、明快な表現は出来ないが、”何か”があり感じるのは確か。
    (上演時間1時間15分)

    ネタバレBOX

    「"視覚的に音を表現する可能性"を追及するアーティスト南村千里と、個性あふれる活動で注目される、伊藤キム、捩子ぴじん、aokid。 初顔合わせとなる4人が、ワークショップを積み重ね、試みを繰り返し、身体を使って、手話や字幕も舞台を彩るアイテムとして、『きこえない音』を鮮明に描き出します」とある。舞台で”光と影”が強調されていたが、光があれば影がある、その対のような関係はあって当たり前。人間は五感が働いて当たり前か?本公演の南村千里さんはろう者であるが、その分、他の機能・感性が鋭くなっているのではないか(そうでない自分には計り知れないが)。だからこそ世界中で公演ができる。例えば言葉が通じなくとも公演を成功させている例もある。

    舞台内容を解ろうとしていたのか、場内に張り詰めた緊張感があった。その雰囲気を一瞬和ませる場面、敢えて客席に問いかけ肩の力を抜かせる。さて南村千里さんが冒頭とラスト、それと中盤あたりに登場するが、この一連(連続性があるのか)の登場の仕方は何かを描く、または訴えているのか判然としない。ただ何か伝えよう、表現しようとする行為であることは分かるが…。当日パンフレットにはSceneが10書かれている。

    舞台上には可動式の衝立が3枚。それに照明をあて反射させたりパフォーマーを映し込んだり多様な使い方をしていた。もちろん演者はその衝立を利用しながら独特の身体表現を行うが、コミカルな動きの中に躍動感が溢れる。まさしく息づいている、生きているという実感が伝わる見事なもの。

    次回公演も楽しみにしております。

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    2018/12/09 16:55

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