春琴 公演情報 世田谷パブリックシアター「春琴」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    陰翳の見事さに息をのむ
    観る者のイメージを膨らませる、いろいろな仕掛け(棒一本でいろいろなものをイメージさせたり、原作のテキストを映像で見せるなどの演出)が次々と現れる。
    しかし、それがテンポの良さと相まって散漫にならず、しっとりとした印象さえ受ける演出は見事だ。

    思ったよりも少人数の出演者が、ひとつになって舞台を作り上げているという様子にも感動した。

    また、この舞台を日本語がわからない方が演出しているというのにも驚いた。

    ネタバレBOX

    原作の『春琴』は、「私」のモノローグで語られていくのだが、舞台ではさらにラジオドラマの体裁をとり、ナレーターが出てくるという重層的な構成にも唸った。

    ナレーターの存在は、ともすれば、ストーリーを追うことだけに繋がりそうなのだが、春琴と佐助の気持ちが痛いほど伝わってきた。

    目を閉じて聞くと、本当にラジオドラマとしても成立するのではなかろうか。

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    2009/03/18 13:50

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