満足度★★★
演劇情報サイト・コリッチのチケットプレゼントに当たったので、11日午後、下北沢の小劇場楽園で上演された三ツ星キッチンpresents第13弾『B型の女たち7』を観てきた。これは、血液型がB型の女優の中川菜緒子、たむらもとこ、そして伊東鈴の三人が毎年1回上演している作品で、タイトルに7とあるように今年で7年目を迎えた公演だそうだ。個人的にいろいろな公演情報を見てきたつもりだったが、こうした公演があるのを今回初めて知って期待して出かけた。
舞台はとあるマンション。偶然の出会いから、たむらもとこ演じる北川祥子(老舗和菓子店社長)の部屋に集まる中川菜緒子演じる高杉旭(政治家を目指す幼稚園の教員)と伊藤鈴演じる堀口裕子(デパ地下のスーパーバイザー)は三人とも血液型がB型という共通点の持ち主。今回は、旭の妹が、年齢が離れている上にがんで余命半年と宣告された男性と交際のけじめとして結婚したいという悲しくも感動的なエピソードを中心に、コメディ色の濃いB型女性ならでは?のドタバタあり歌ありのシーンで包み込んだ80分のステージ。個性的なマンション管理人も存在感がある。
舞台構成や話の展開はどちらかと言えばよくあるパターンで、目新しさはないものの、観客が舞台に集中できたのは、中川、たむら、伊藤の演技力と歌唱力の賜物だろう。言葉的に的確かどうか分からないが、いわゆる「娯楽」として楽しめる芝居だ。三女性のカラミや結婚話に深みはあまり感じられなかったのが、せっかくのシリーズ物舞台としては残念な気がした。