バベルの頭領 公演情報 品川親不知「バベルの頭領」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    旧約聖書の「創世記」にあるノアの物語(「ノアの箱舟」)バベルの塔の伝説をモチーフにしたような公演である。”人類の言語は1つ”という旧約聖書にあることを、公演では逆に世界共通語への懐疑、画一化という不自由さへの反発が音楽・演劇という身近な芸術・文化論で比喩させており、テーマ性に拘った内容であった。
    現実と妄想が交錯するような構成で、伝えたいことは解かるような気もするが、そこに理屈っぽさが前面に出過ぎたように感じたのが残念だ。
    (上演時間1時間20分)

    ネタバレBOX

    セットは後景に繋ぎボード、下手側に変形台形の白Boxという幾何学的な造作。何となく迷宮をイメージさせるよう。

    グローバリゼーションが進む現代社会では、柔軟性が求められる。そして生まれ育った場所から離れた所で学び、仕事、生活をしている。そこでは時としてアイデンティティを失い、多種多様の言葉、文化、伝統に埋没する危惧に襲われるかもしれない。
    その柔軟性・多様化に呼応したような画一化への不自由さを劇中劇、または妄想劇として観せる。テーマの切り口は良かったと思うが、説明するような理屈っぽさが、描きたいことを手放したように思う。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2018/10/01 19:57

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