ミセスフィクションズ夏の振替上演・上映会 公演情報 Mrs.fictions「ミセスフィクションズ夏の振替上演・上映会」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2018/08/19 (日) 19:30

    【短編集上演】
    公演中止・延期の報が続いた時に「こういう事態のために劇団はレパートリーを持っていれば……」という意見を目にしたが、まさにそれを実証したカタチでの公演。
    しかも短編をいくつもレパートリーとして持っているというのは役者の数・個性に会うものを組み合わせて構成することもできて15MinutesMadeで蓄えた財産だな、と改めて。

    1編目「ウルトラマンPRADA」、リーディングで台本を持っているが、ウルトラマン関連のムックなど(各人それぞれ異なる)に台本を貼り付けているという芸の細かさ!(笑)
    そして、ウルトラマンを若い女性をターゲットにして作ったという設定の劇中番組部分に、この直前に映像で観た「花柄八景」劇中のセックスピストルズを落語の形式で語る創作落語「シド&ナンシー」との共通点を見出す。喩えて言えば「異種格闘技戦」的、一見水と油のようなものを融合させているんだな。
    ちなみに初演(当日パンフレットには「2011年11月」とあるが「2011年1月」が正しい)のキャストはこちら。
    岡野康弘(Mrs.fiction)
    志水 衿子(ろりえ)
    久我 真希人(ヒンドゥー五千回)
    鈴木アメリ(犬と串)

    2編目「お父さんは若年性健忘症」、ラストのあの台詞が二重三重の意味を持つのが巧くお母さんの強さと愛情がステキ。あと、ラストのマグカップもイイ。

    3編目「ミセスフィクションズの祭りのあと」、滑稽なところもありつつ全体的には人情噺ではないか?いや、古典落語の江戸の人情ではなく「21世紀の人情噺」として。そして、舞台となるのがTBSの深夜番組「アメージパング」で時々取り上げる「外国人の一見客が入りにくい酒場」のように東武線沿線の場末の横丁、みたいな。
    ちなみに観終えての帰り道、下北沢一番街を通ったら阿波踊りの後始末をしている店があり、余韻が深まる。

    4編目「まだ僕を寝かさない(嘘リーディングver.)」、中心部分は2~30分で演じられるが、実は「人生」のそれなりの期間における友人との関係を表しているのでは?と思って観ると深い。その意味ではCoda的な最終場を省略したバージョンも成り立ちそう。

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    2018/08/22 09:56

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