MAKOTO 公演情報 阿佐ヶ谷スパイダース「MAKOTO」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ネタバレ

    ネタバレBOX

    阿佐ヶ谷スパイダースの『MAKOTO』を観劇。

    生まれつき心臓に穴が空いている水谷の妻が、穴を埋める手術を行うが、医療ミスにより亡くなってしまう。妻を失った水谷は、悲しみの穴を埋めようと躍起になるが、上手くいかない。
    そして思い出に残している妻の洋服を、少しづつ燃やす事で、忘却の彼方へ行こうとした瞬間、とんでもない力を得てしまうのである。

    全く先の読めない構成の羅列で、「忘却」をテーマに過大に掲げているのが注目すべき点である。
    以前にイギリス留学から帰ってきて作った大傑作『荒野に立つ』に近い作品だ(自分の失った目玉を探す話)。
    水谷の「忘却」だけを頼りに、意図的に構成をずらし、一切回収せず、誰が観ても首を傾げて、困惑すらしてしまう展開になっている。
    そして鑑賞後、「この芝居は一体なんだったんだ?」と観客は嫌でも考えざる得ない状況に追い込むのが、長塚圭史の芝居の後味の良さであり、面白さでもあるが、昔の阿佐ヶ谷スパイダースのファンは、きっと絶望する作品でもあるのは間違いない。

    新生、阿佐ヶ谷スパイダース、次回作も楽しみである!

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    2018/08/21 20:26

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