ふたりは街を逃げ出して 公演情報 ゲボゲボ「ふたりは街を逃げ出して」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2018/05/26 (土)

    前作「わたピピ」からエンタメとしての基本構造を踏襲。ポップな演出と集団パフォーマンスはそのままに、ゲーム調の演出を主軸に…ラップ感もまとったハイテンポな展開。よりシンプルに…ストレートに盛り上げる方向に磨きがかかった。

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    ネタバレBOX

    (続く)

    特に常滑ケンジ氏の音楽による寄与は絶大… というか芝居の空気を支配したと言っても過言ではない。もともと常滑さんにはゲーム音楽の様な音作りの傾向を感じていたので、「ゲーム」がモチーフの本作への親和性は非常に高かったと思う。

    本作のために全オリジナル33曲をあつらえたとのことだが、単にオリジナルなだけでなく、テーマ曲以外は…むしろ何かのゲームで聴いた気がする…ぐらいの「微かな聞き覚え」の要素が観客を盛り上げてくれるので、そこら辺も踏まえて絶妙なバランスとノリだった。サントラを聴いて、作品の空気がしっかり蘇るのは素敵。

    話的には…楽しんだ事実を踏まえた上で、ちょっと思うところもある。
    わたピピの「ムーピィ」に類似のモチーフ「ケモノ病」を立てながら、伝わってくる悲壮さにだいぶん温度差を感じたこと。わたピピにあったダークな要素(例えば主人公の未熟で歪んだ倫理観から脱していく精神の変遷、主人公と敵の黒幕との類似性と対照性など)は…少なくとも表向きは影を潜め、かなりぶっとんだ楽観さで纏めている。わたピピの「ダークさの中に潜む意味深さ」は…好みだったので、個人的にはやや残念に思うところ。

    脚本的に…ヤドリジマはもっと善悪の二面性を磨ける素材だったのに悪役だけの扱いだったなぁ…とか、本来もっとシビアに感じれるはずのケモノ病差別も…設定相応の悲壮さが伝わってこないなぁ…とか。…思うに…ほとんど支援者ばかりが出てくる感じや…最後にユイが受けた仕打ちについても、コレオにほぼ責任がなくて彼の悔恨が薄まって感じたりしたせいかなぁ。

    ただ、要素自体があったことを踏まえれば、これはきっと作り手のチューニングによる選択だ。潔く…シンプルなノリに注力したことによる「破天荒さ」が大きな盛り上げを生んだことも確か。

    ここはやはり…エンタメとして心地よく喜怒哀楽に浸る楽しみ方が王道だったね。

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    2018/08/18 00:06

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