悪い芝居vol.20.5『アイスとけるとヤバイ』 公演情報 オフィス上の空「悪い芝居vol.20.5『アイスとけるとヤバイ』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    元気いっぱいに若い女性が軽快なテンポで紡ぐ(夏)物語…でも少し背筋が凍るような示唆?もある。
    (上演時間2時間強)

    ネタバレBOX

    舞台セットはおとぎの国を思わせるようなファンタジックな張りぼて造作。アイスコーンや変形刳り貫き窓など、見た目の面白さ楽しさ。セット色調や多色彩の照明、カラフルな衣装が演技と相まってポップ調に仕上がっている。

    この公演は、”人体冷凍保存実験?”といった物語。表層的には、少女視点での夏とアイス、そして地元愛、段々慣れ親しんできた東京という地が溶け混じったラブコメディのようだ。
    現在から過去または未来を往還して観た時、同じ場所、または同じ少女世代であっても時の情勢や事情によって感じ方が違うかもしれないし、同じかもしれない。しかしこの公演では変容なのか不変なのかという二極を思い巡らせるのではなく、”現在”を大事にする。悩んだら、とにかく自分の中の”ギャル”を呼び起こして“今”を全力で生きればいい。そんな前向きな物語である。

    そう思わせるような展開、それが”人体冷凍保存”という発想を借りて表層ポップの裏に潜む思索として説明しているように思われた。
    公演の魅力は観客を楽しく元気にさせる、そんな魅せるところ。この明るく笑う、ポジティブな姿勢こそ、時代情勢や状況が変わろうとも「冷凍保存」されたように必要で大切なものではないだろうか。
    次回公演も楽しみにしております。

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    2018/08/10 17:13

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