小公女セーラ 公演情報 Japan Art Revolutionary「小公女セーラ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    小学生か中学生の時に読んだ世界名作全集の1つ。観ていてずい分前の読書記憶がよみがえり楽しく観劇した。正確には少し違うかもしれないが、プロジェクトマッピングを使用した視覚、心象に訴える公演であった。


    (上演時間2時間15分 途中休憩なし)【team エトワル】 

    ネタバレBOX

    舞台技術(特に照明)は、プロジェクトマッピング(本作では平面造作に映像描写)によって情景・情況を”美しく”観(魅)せていたのが特長だ。セットは数階段の上に館の外観を思わせるような大きな張りぼて、中央に両引扉があり場面に応じて開閉させ、奥行き感を持たせる。

    物語は富豪の娘が父親と離れて学園生活を送っていたが、父の事業の失敗でそれまで優雅に暮らしてきた生活が一転し、それまで親しくしていた人々の心も豹変して…。どん底の生活にありながら人のことを思い遣る、セーラの勇気と希望を高らかに謳い上げる。小説に忠実な展開であるが、文字だけではなく目と耳を楽しませる劇、それもミュージカルテンタテインメントとしての醍醐味が味わえる。

    この原作はハッピーエンドになるが、現実にはそうならない悲惨なニュースが流れる。本公演、間違えれば「人への思い遣り」「自分自身の信念」といった表面的、俗説的な内容になるところであるが、現実社会における虐待などの悲惨さが「思い」「信念」といった言葉に重みを持たせる。もちろん演劇の面白さを堪能しつつ、現実社会への対応にも思いを馳せさせるような内容であった。

    次回公演も楽しみにしております。

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    2018/06/15 16:18

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