市ヶ尾の坂 公演情報 森崎事務所M&Oplays「市ヶ尾の坂」の観てきた!クチコミとコメント

  • 冒頭、麻生久美子が語る三連風車のイメージが三兄弟の関係性を予告し、最後のワンシーンが隠ぺいしていた主題を開示する。日常会話、動作の自然さの中に、異形の詩的な言葉が急襲する。松葉杖のエピソード、あざみ野の「ミニーズハウス」、丸い顔の安藤さん(=ぶどう)。義理の息子と母との関係がトラブルの中心として言葉上は進行していくものの、まがまがしいものを抱えているものは明らかに三兄弟の方だ。だからドナルドのバッヂのウソに対する三男の怒りがある。二つの疑似家族の軋みが、懐かしくも痛々しい心のうちを静かに激烈に刺激する。俗と聖、騒と静、強さと弱さの振れ幅を巧みに配置してく岩松戯曲がとにかくすごい。演技は全員堂々としたものだが、浮ついた長男を演じる大森南朋がとてもよかった。

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    2018/05/29 10:34

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