はりこみ 公演情報 殿様ランチ「はりこみ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2018/05/16 (水) 19:30

    価格3,500円

    とあるマンションの1室でその向かいに住む人物宅を張り込む刑事たちと対象である人物たちが織り成す物語。
    派手さはないがリアリティのある(もちろんホンモノは知らないのでドラマや映画を通じて抱いたイメージ)人物たちをじっくり見せる味わいはNHKの警察ドラマのよう……でありながら、そこに笑いもまぶした秀作。
    それぞれに人間臭い刑事たちの人物造形がいかにもで、一部については高卒のたたき上げで何度か痛い目に遭っているんじゃないかとかキャリア組だが現場のこともよく理解して信頼も篤いのではとかその背景も見えるようだった。
    また、冒頭場面と最終場にとある映画へのリスペクトを感じ、序盤のある部分には公開中の某映画も連想。
    さらにこのテの話にありがちな部分、世相を反映した部分かなどがあったり、終盤で一言だけで状況を観客に読ませる台詞があったりするのはさすが。
    なお、本作が気に入った方にはジョン・バダム監督の「張り込み」(1987年)もオススメ。

    ネタバレBOX

    プロローグとエピローグは「羊たちの沈黙」の終盤で単身レクター博士のいる小屋に乗り込むクラリスを想起。
    また、刑事・渡辺はカウンセラー・畑町に指摘される「正義」に関する部分に現在公開中(だよね?)の高木渉監督「映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ ~拉麺大乱~」と通ずる部分があろうとは誰が予想し得ようか?
    また、終盤の徳島逮捕の直前、松谷が渡辺に「お疲れ様です」と言うことで松谷も潜入捜査をしていたのか、と悟らせるのが巧い。
    あと、舞台中央にある「押入れ」の戸が、押入れの時は引き戸で、それ以外はドアになるという装置のシカケも面白い。

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    2018/05/20 22:19

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