火遊び公演「焔の命--女優の卵がテロリストになった理由」 公演情報 オフィス上の空「火遊び公演「焔の命--女優の卵がテロリストになった理由」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2018/05/11 (金) 14:00

    座席D列6番

    価格4,800円

    「This is くれはマジック」か? いかにも松澤くれは作品で、観ているうちに虚構と現実の境界が曖昧になり虚構が現実を侵蝕してくる、あるいは劇中に自分の意識が取り込まれる感覚がアヤしくも心地好い。劇団が次第にヤバい方向に向かい始めてもそれを容認しそうになり何度「いやいやいや、違う違う違う」と自分を正気に戻したことか。
    「大きな嘘を吐くには小さな嘘を積み重ねて」とよく言われるが、本作は小さなあるある・ありそーを積み重ねることによって大きなあり得ないことをありそうに錯覚させるのだろう。劇団内幕系ネタや現実にあったことなど身近なところから入って徐々に踏み外してゆくもんなぁ。

    それにしてもあの重苦しい雰囲気の中で芝居としての出来(劇構造や各種仕掛けを含む)に笑みがこぼれてしまうってナンだよ!(笑)

    ところで本作の感想に「あさま山荘事件」の記述が散見されるが、合宿での出来事は同じ連合赤軍関連であってもそれより以前のリンチ殺人を想起させるものであり、質の異なる両者の混同は世代/時代によるものか?

    ネタバレBOX

    劇団内の話し合い場面に「身内を集めて喜んでいる劇団も多いが……」という時々出る件に触れた台詞があり吹いてしまう。
    また、集客は役者の仕事か?/集客できる役者が良い役者か?というのも比較的最近出た話題だし、ツイ廃として(爆)リアリティを感じたのだろう。

    真理子は自分にストイックで自らを追い詰め、森は他者にストイックを求めて他者を追い詰め、その2つのストイックさが惨劇を呼んだと言えよう。

    なお、ノンフィクションライターの取材により加害者家族が追い詰められる構図に劇団Bケイカクの「慟哭は戯言」と脳内でリンクしたりも。

    0

    2018/05/16 09:26

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大