4 BITTER FACES 公演情報 机上風景「4 BITTER FACES」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    個性溢れるキャスト
    机上風景という劇団。この劇団ほど人間の底の濁った部分をサラッと、あくまでもそこはかとなく表現する巧みさに長けた劇団は珍しいと、思っている。

    だから、他の観劇者より、毎回評価が高いのは、そんなサラッとした解らないようで解る普通さが好きなのだから、仕方が無い。(^^)

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    冒頭、美怜がぶどうぱんのぶどうだけをほじくりながら食べてる風景から始まる。
    舞台は静かに幕開けするが、姉妹4人の風景って賑やかこの上ない風景を連想していたワタクシは、「ふ~~ん。。こんな静かな風景もあるんだろうな~」と想像する。
    長女森乃はどこかだらけてて、椅子にドカッと座り、どっしりと構えてオヤジ風だ。この森乃を中心に姉妹は家族の姿を醸し出す。

    姉妹4人は淡々とどこか醒めた関係のような気配だが、実はそうではない。それぞれの姉妹を思いやりながらもこの姉妹は上手く機能してるのだ。

    四女・美怜の末っ子特有の幼児性の強い性格も見事に演出し、中々楽しい。突然、美怜はお笑いになる!と言い出すがそのネタはウケナイ。(^^;)それでも美怜の希望を叶える為に応援する姉妹たち。

    一方、三女・タナエは夫からDVを受けている。その暴力夫役が作・演出の古川。この古川の暴力夫ぶりぶりが実にいい。DV男特有の自分より弱いものには暴力で、自分より強いものには従う。という気の弱さや、卑怯さを絶妙に演じている。

    DVを受け易い女性というのは、自分に自信が無く、やたら母性本能が強すぎるタイプと言われているが、加えて、軽んじてもいい女だと男に判断させてしまう何かがある。

    この女ならぞんざいに扱っても、踏みにじっても大したことではないと思わせてしまう何か。そして、そのことを彼女自身心のどこかで知っていると察知させてしまう何かがある。

    そうゆう女性は、決して表立って疎んじられるわけではないものの、たぶん、そうゆう女性の周りには、常にそこはかとない不穏さが立ち込めちゃってるんだよね。
    そこはかとない軽蔑、そこはかとない不安、そこはかとない不快・・・誰もがなんとなく感じてるが、はっきり口に出すほどでもなく、それが女の微妙で居心地の悪い不幸を象徴しちゃってる。だから、そうゆう女には簡単に男が寄ってきて、女のその雰囲気を、気安くなんとかできるのではないかと誤解する男、とりあえずこの女でもいいかと妥協する男、頼りなげで淋しそうだと勘違いする男たちが集まって来る。

    で、大抵、そんな男はいつも不機嫌で勝手で、ずるずると部屋に居ついたりして、そんな男を「私が居ないとこの人は生きていけない。」なんつって、最悪の男と関わりあう事になってしまうんだよね~。。

    グーで殴ってやればいいのに。。(闘魂丸出し!^^)


    それぞれの個性を上手く演出しキャストの演技も見事だったと思う。
    キャスト5人で演じるにはこの位の時間(70分)が丁度いいし、また、5人のキャストならテーマはどうしてもちっさくなってこじんまりとするのは否めない。

    古川大輔の書く本はなぜか好きだし、ここの役者も演技派だと絶賛する。

    ただ・・チケット2800円の設定は高くないかい?
    時間、キャスト、場所、セットやテーマを考えると2000円が妥当ではないかい?(^0^)/


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    2009/02/28 17:48

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  • おーじ>
    >くぅ・・、みっともね・・、死ねばいいのに・・、などと心中毒づき始めると、もうフラットな感情で観てないんでしょうね・・。

    貴方とはお会いしてお話した事はないけれど、たぶん、メールでのコメントをみてると、正義感が強くて自分を律しすぎるのかと・・。だから、不眠症になるのかもしれないですよ。まあ、土日は不眠症解消の為に費やしてるようですが・・(^0^)

    人生はちょっとはズルしながら、そこそこ生きていけばいいのよ。その方が生きやすい。(^-^)

    いあいあ、貴方は充分深く観てますよ。そのままでいいかと。(^^)


    2009/03/01 12:03

    なるほど・・・。
    やっぱりみささまは通ですね・・。
    すごく深いところを観てるんだな、レビューを読んでそう感じました・・。

    自分のイケないとこなんですけど、卑怯って言うと語弊あるんですけど、ああゆう弱い者イジメっぽい男が出てくると、もうダメなんです。
    しかも長女に一蹴されてすごすご逃げてく・・。
    くぅ・・、みっともね・・、死ねばいいのに・・、などと心中毒づき始めると、もうフラットな感情で観てないんでしょうね・・。

    なるほど・・、演劇って奥が深いですね・・。
    自分ももう少し深いところまで味わえるようにならねば・・・。

    2009/02/28 21:41

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