野鴨 公演情報 劇団キンダースペース「野鴨」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    言ってはいけない真実
    時代に沿った洋風なセットといい、同じく衣装といい、完璧!秀作です。
    イプセンの「野鴨」は知らない人はいないかと。ですから、感想しやすい。(^0^)

    ネタばれにてUP。

    ネタバレBOX

    自らの生きてきた環境と、なくなった母の想いを抱えながら病んだ精神の持ち主ヴェルレ家の息子グレーゲルスは理想を追い求めるあまり、一つの秘密を抱えた家族を少しずつ、砂に水が染み込む様に確実に壊していく。この壊していく過程で当の本人は自分が壊していると気付かず、あくまでもこの家族の嘘と欺瞞がもたらしたと解釈してしまうあたり、イプセンの得意とする分野です。

    野生の習性をもった野鴨は敵や危害を加えようとする相手から逃れる為に、深い湖の底に沈み、うな底の草に銜えしがみついて、泥の中で死のうとする。
    そんなうな底の野鴨に例えたセリフが何度も飛び交う。
    エクダル家の過去の過ちを正さなければ野鴨同様、淀んだ嘘の泥沼と化してしまうと考えたグレーゲルスは、ヤルマールに全てを暴露してしまう。ここでの野鴨は嘘と偽りの象徴であり汚れて死にそうな野鴨はエクダル家なのだった。

    そのうな底に沈んだ野鴨を引き上げる役がここでの自分の正義だと考えて止まないグレーゲルスは正義という大儀の為に一つの家庭を壊して少女を自殺させてしまうに至らせる。

    ヴェレル家の家政婦で、次にヴェレルの妻となるセルビーがエクダル家の妻に吐くセリフ「どうか頭で考えるだけの事を大事になさらないように。」

    これが妙に納得するセリフ。

    全てのキャストが演技派で素晴らしいです。特にギーナ・エクダル(小林元香)の表情にヤラレル。絶妙です。

    誰でもきっと、秘密の一つや二つはあるはず・・。嘘と欺瞞を暴くのも正義なら隠し通す事もまた正義。深層心理を追求した舞台!

    素晴らしい!

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    2009/02/28 13:36

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  • おーじ>
    はい。欠点はまったくない素晴らしい舞台でした。
    キャストも素晴らしい。。
    たぶん・・全ての観客に受け入れられる作品とはこういった舞台なんですね~。

    これだけ魅せてくれたら、この価格もけっして高くない。いあ、むしろ、安いです。(^0^)

    2009/03/01 11:56

    おぉ、フルマーク!
    素晴らしい作品だったみたいですね・・。

    この劇団、毎回クラシカルな文芸作品を重厚な演技派で固め、その渋い作風は、自分もかねてより好感を持っています。

    ずっとロシアの作品を得意にしてたようですが、今回はイプセンの作品だったんですね・・。

    素晴らしい原作としっかりした演技力。
    或る意味、演劇の醍醐味かも知れませんね。

    素晴らしい時間を過ごせたようで良かったです・・。

    2009/02/28 21:33

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