満足度★★★★
落ち着いた優雅で上品な作品、タイトルに間違いなし
芝居のネタになりやすい金持ち貴族のお家騒動の話。
こういう話は寓話だから、芝居の雰囲気が全て。
この作品は、2時間出ずっぱりな若尾文子さんが、見事に空間を
引っ張って行き、とても優雅で上品な作品に仕上がってました。
(都知事選はいいのか・・・?)
畔柳徹子じゃ、こうは行きません(^^)。
作品の大きさに比べ、劇場が大きすぎたのが難点ですが、
イギリスの田園地方で、アフタヌーンティを楽しみながら
ホストお手製のスコーンを食べているような、
そんな気分になる、作品です。
何より、小林十市が、ぴったりなはまり役。
やっぱり、体全体から醸し出す育ちのよさというか
品位ある立ち振る舞いって、実生活がモノをいうんだって実感。
熊川哲也じゃ、こうはいきません(笑)。
彼にとって、これまでで一番の当たり役じゃない!?
登場人物の掘り下げが甘かったり、時間軸がおかしかったりする事なんて、触れるのは、ヤボな話。
一つ一つ丁寧に作られた芝居の世界を楽しむには
最適な作品です。