"男"と"女"の短編集 公演情報 高円寺K'sスタジオ本館「"男"と"女"の短編集」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    鑑賞日2018/04/14 (土)

    14日ソワレを拝見。4本の短編で計80分の舞台。

    ネタバレBOX

    最初の『ヂアロオグ・プランタニエ』は、数年前、渋谷で観たことがあるが、その際は、若い女優さんお二人が、作品が生み出された頃の「山の手コトバ」に随分と難儀されていた。
    でっ、今回、無理に山の手コトバで全体を通さなかったのは正解だったかな、と由美子役・林佳代さん、奈緒子役・吉見由香さんのやり取りを耳にして、つくづく実感させられた。
    なお、何回か舞台を拝見している林佳代さんの佇まいが(贔屓目入ってますけど、汗)作品世界にとてもマッチしていたように感じた。

    2本目の『失われた三時間』。F・S・フィッツジェラルドの原作をバブル期の日本に置き換えてのストーリー。往時の社会事象などを会話に織り交ぜての、男・西本泰輔さん、女・小川友子さんのやり取り、私には往年のトレンディドラマの1シーンのよう映った。

    3本目の『強がる画家達』。ここまで笑いに徹するとは!…演劇とコントとの境界線は何処?とかクスクスしながらも、ちょっぴり考えさせられた作品。
    今回唯一の男・男ペア、日下諭さん・林田航平さんの生真面目な演技、好演!

    最後の『プロポーズ』は、現代日本にストーリーを置き換えたとはいえ、そこは原作者チェーホフの頃の時代背景が顔をのぞかせる作品。
    主宰でもある柚木佑美さんと室園丈裕さんの丁々発止なやり取り、さすがに巧い。
    さらに、室園丈裕さんの「新劇な」声の良さに惚れ惚れした!と個人的な感想を付け加えておく。

    4本の短編に仮託させた4つの時代という企画意図、日下諭さんのストーリーテラーぶりには大いに好感を持った。
    ところで、この公演、普段、あまり演劇に足を運ばない層を狙ったのかな?と主宰者の方に伺いたくなるほど、観る側には親切な舞台だったなぁと。

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    2018/04/15 07:39

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