満足度★★★★
二人の女性の少女から老婆までの物語で正統的な演劇です。
波乱万丈の展開はありませんが普通の人よりは多めに事件は起きます。
一言でいうと、「人生って色々あって大変ですね」的な話です。
105分+15分休憩+85分の長丁場ですが、それでも時間が足りず、ナレーションで済ませる部分もかなりあります。唯一、普通の演劇と違うところは話の展開が時系列に沿ったものではなく、かなり前後することです。これは緊張感を保って、観客が飽きるのを防ぐことが目的のひとつでしょう。年齢が違っても同一人物は一人の役者さんが演じるので化粧などの時間を考えると好き勝手に動かすわけには行きません。逆にうまく動かして時間を稼ぐこともできるでしょう。
俳優さんたちは一流の方々で演技に注文を付けるところはありません。しかし、内容的にはどこか傑出した部分があるわけではなく、もう一回観たいということはないので星4つが適当でしょう。
追加:トッチーさんが書かれているように舞台美術が秀逸でした。とくに舞台中央に陣取る大きな楡の木はまるで本物の迫力です。