満足度★★★★★
(遅ればせながら)名作を小劇場の舞台にうまく乗せたと思える。まずはキャスティングの良さ、そして全体から感じる情緒。一場ものだが、その風景が建物の外でさえ良く感じられる。
出演者、なんとイキイキとした少女たちだったか!メインの二人は勿論のこと、他の少女たちにも感じられたみずみずしさ。あの世代ならではの清潔感!まったく違和感なく、女学生たちの日常と心の変化を味わうことが出来た。
一番拍手したいのは照明。
暗転の余韻、ぶつ切りの暗転の多い中、感情の残りを見せたり、話の続きを想像させるものがあった。また、プロボースの際の次第に変化して行くそれは、三島の心の変化をも表しているようで、実に美しかったし、印象深い。通常、観劇の際、照明に関しては、あまり注目していない。(よほどひどいか、よほど素晴らしかったかの二つしかない)でも、この照明の効果ははっきりと印象に残った。