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裸に勾玉
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劇団SOFT GEAR「
裸に勾玉
」の観てきた!クチコミとコメント
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きやま(71)
遅くなってしまいましたが、ネタバレを追記します。
ネタバレBOX
此処って、何を何の為に書くのか、よう解らんのんですが、忘れっぽい私はあと1年もしたらすっかり忘れてしまうだろうから、今のうちにこの舞台を観て思った事考えた事を備忘録として書き留めておくことにします。
耳慣れぬ「裸に勾玉」というタイトルは、「豚に真珠」という諺を弥生時代のシチュエーションに言い換えたものかと思われます。
“ 豚の様に知能の低い者には、真珠の様な高価な物の価値は解らないので、与えても無駄である ”といった意味合いなのだろうが、「じゃあ、“ モノの価値 ”って、そもそも何に拠って決まるの?」と疑問に感じてしまった。
現代社会に於いては、“ モノの価値 ”はお金に換算することで決まってしまう。あらゆるモノが、何でも、だ。
では、お金が無かった時代、“ モノの価値 ”はどうやって量られていたのか―――。物々交換だった時代、或いは拾い集めたりもっと乱暴に略奪したりして手に入れてたら、それらの価値はもっと柔軟で危なっかしいシロモノじゃなかったろうか。
クシナダが美しくも面倒くさい衣裳の上に飾った“ 本物の勾玉 ”と、シコヲが妻に贈り揉め事を引き起こした“ なんちゃって勾玉 ”。 その価値を、単純にお金に換算して比較出来ますか?
―――いや、そもそも“ 価値 ”って何なのよ・・・。
オークションでなければ手に入らない“ レアな ”紙袋。でもその価値は、誰の為なのか、一体何だったのか、サクライは気付いてしまったのではないか。
当たり前に使っていたコトバが、突如として意味を持たぬ音の羅列に変わってくる、この不安感。 そういった“ 変化 ”をもたらしてくれる演劇だったと思う。
でも、それは決して不安だけをあおる、後味の悪いものではない。むしろ、心が豊かになったと感じさせてくれるものだった。
まだ言葉がコトバとして充分でなかった時代、熟語も外来語もなくて語彙も少なかった時代、彼等の話すコトバは、どれだけ真実だっただろう。
我々が現代社会で交わす社交辞令。そんな「済みません」「失礼しました」より、あの三兄弟の「かたちけなし」は、どれだけ私達の心に響き、潤してくれただろう。
言葉って元々、目に見えない“ 心 ”を相手に伝えるものだった筈だ。その当たり前の事が、今、実際に出来ているだろうか。自分の周りを改めて見回してみるきっかけになった気がする。
だからこそ、“ 観れて良かった ”と思えるのだ。そして、もし叶うのなら“ もう一度観たい ”と願う。もっともっと、違う発見があるかもしれないから。もっと、深いところで、心が動くかもしれないから。
一か月も経ってしまったけど、忘れない内に書いておかなくてはいけませんね。
だってほら、くれよんしんちゃんの歌にもありますよね。
“ ありがとうっていう気持ちと
ごめんなさいっていう気持ちは
ちゃんと伝えた方がいいよね
正直になれるかな? ”
―――ってね。
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2018/04/08 06:26
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