嗤うカナブン 公演情報 劇団東京乾電池「嗤うカナブン」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    この2つの劇団のコラボということで期待大。

    セットのセンスがいい。
    オープニングの映画っぽい感じもカッコいい。
    ……のだが……。

    ネタバレBOX

    映画風のオープニングから4人のジャズメンたちが後ろ姿で演奏し、カナブンが飛んできて「銀行強盗をやるか」の台詞まではスタイリッシュ。わくわくする。

    しかしその後がどうにも、面白くなりかけてはそうなっていかない。
    模白い台詞が繰り出される会話劇なのだが、もっとテンポ良く会話したほうが台詞も活きてきたように思う。ポンポンと。

    俳優たちにヘンな屈伸や帽子や座る位置の入れ替えなどをさせるのだが、それが面白くならない。とぼけた面白さになるはずなのだが、単になる手順にしか見えない。

    柄本明さんの演出は、自分がやると(入ると)面白くなる演出ではないかと思う。
    柄本さんには、ちょっとしたことでも無理矢理にでも面白くしてしまう魔力があるから。
    東京乾電池は、独特の「間」の面白さで舞台を面白くするし、笑わせもする。
    対する唐組はそんな感じではなく、逆に熱っぽさがある。

    なので、組の方たち柄本さんの東京乾電池的手法にうまくはまらなかった(演出がはめることができなかった)のではないか。
    唐組の俳優さんたちの演技の良さが活かされず残念。

    何か、物語を「牽引する力」が欲しかった。軸になるような人をうまく立てられなかったようにも思う。

    もし再演があり、柄本さんが演出するならば、柄本さん本人に、東京乾電池のベンガルさん、綾田さん、角替さん(!)の4人で演ってほしい。柄本さんの演出の意図がストレートに伝わるだろうから。

    あるいは唐組主体で。

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    2018/03/24 06:35

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