ジキル&ハイド 公演情報 東宝/ホリプロ「ジキル&ハイド」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    原作はスティーブンソンの1886年の小説「ジキル博士とハイド氏(の奇妙な事件)」で、これをもとにした1990年のブロードウェイミュージカルが「ジキル&ハイド」である。登場人物を含め内容がかなり異なっている。日本版は鹿賀丈史さん主演で2001,2003,2005,2007年に上演され、2012,2016そして今回2018年は石丸幹二さん主演となっている。

    石丸さんはチラシ束を受け取ると必ず主演のものが入っていたり、TVでもミュージック・フェアなどミュージカル関連の番組では必ず引っ張り出されるミスター・ミュージカルである。半沢直樹での悪役支店長が2013年のことだったとは信じられないくらいだ。52歳のこの舞台も絶好調である。私的には最初にハイドになって登場するところが特に何があるというわけでもないのにツボにはまった。

    笹本玲奈さんは2012,2016年には献身的で貞淑な婚約者エマ役を演じていたという。しかし今回は妖艶なルーシー役である。これが見事にフィットして、歌も踊りも演技もそして容姿も素晴らしく、10年も前から続けているようだ。

    宮澤エマさんは名前も同じなエマ役で新規出演である。前回観た「ドッグファイト」では悪くはないがどうももうひとつという印象だったのだが、今回は実力、オーラ全開で笹本さんとも互角に渡り合っている。勝手に想像するに、宮澤さんはまだまだ発展途上で前回のように主役となると委縮し、今回のようにスーパースター達に囲まれるとめらめらと燃え上がってレベルアップをするという漫画の主人公のような方なのではないだろうか。

    田代万里生さんはジキルの友人の弁護士アターソン役で新規出演である。歌声はいつものように素晴らしい。しっかり芯が通りながらも若さ、みずみずしさをたっぷりとたたえている。今回は重要な役柄で演技でも、というか演技の方でより強く、全体を引き締めている。

    全体として、どこにも文句のつけようのない出来であって、ぜひ来年の公演では1階中央10列目以内で観ようと心に誓った。

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    2018/03/13 13:05

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