シンフォニー・M 公演情報 大駱駝艦「シンフォニー・M」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    無音の中の王は、麿赤兒
    音楽が鳴らないシーンが多く、そのヒリヒリとするような無音の中で、観客の強い視線を全身に浴び、ゆっくりと踊る麿赤兒さんは、王だった。
    一緒に踊る踊り手たちは、あくまでも王を中心に据え、自らがあたかも舞台装置の一部のように踊っていた。

    観客の強い視線を全身に浴び、緊迫感の高まる中で、ゆっくりゆっくり踊るというのは、キツイのだろうか、気持ちいいのだろうか、そんなことを観ながら思った。

    以前、少したぶついているなと感じた麿赤兒さんの身体は、シャープに研ぎ澄まされており、力強さだったり、年齢だったり、柔らかさだったりを感じさせてくれた。

    舞台装置も一緒に踊る人たちの踊りも、意外とシンプルだが、強い印象が残った。

    ネタバレBOX

    前方の5列ぐらいの座席を取っ払い、さらに舞台の段差をなくすことで、観客が舞台全体を見下ろせるようになっていた。

    それが、「近さ」を感じさせ、どことなく小劇場の舞台を観ているような感覚にとらわれた。

    その近さと舞台装置などのシンプルさ、そして無音(音楽の鳴っていないシーン)が相まって、踊り手との距離がさらに縮まり、挙動の1つひとつ、呼吸の1つひとつまでが強く伝わってきた。

    0

    2009/02/22 04:51

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大