南大塚演劇市2018 公演情報 としま未来文化財団「南大塚演劇市2018」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    「南大塚演劇市2018」…今回で6回目になるという。コンセプトは「自分たちの作品を地域の人に観てもらいたい」「いろんな団体と知り合いたい」「演劇に関わってみたい」「身近で演劇公演を楽しみたい」 、演劇サークルや劇団と地域の人々との交流の場を願い始まったらしい。

    今回観劇したのは、劇団東俳 劇団員による「こちら、オフィス堂島」(ちなみに前日「劇団東俳 サークルかぐや姫」が別演目を行っているため「劇団員」としている)。
    演劇市のルールで1時間以内の上演時間という制約があるにも関わらず、分かり易い展開で、しかもラストはミステリー要素が加わり観応え十分であった。
    (上演時間55分)

    ネタバレBOX

    舞台セットは、上手・下手側ともに段差のある棚台、客席寄りにテーブルと椅子というシンプルなもの。もっとも置いてある意味合いは異なるようで、上手側は家庭内(三國屋家)のテーブル、下手側は事務所(堂島会社)の机といったイメージである。

    物語は、何をやっても中途半端な男・岡崎雄太28歳が就職活動を始めるところから始まる。説明には、この会社は普通の会社とは違う裏の顔を持っていた。この会社の仕事とは?そして岡崎雄太の運命は如何に?という意味深なことが書かれている。物語が進展するにつれ、ブラック企業の様相を帯びてくる。会社の活動として2例が描かれるが、いずれも会社が仕掛け、その依頼に基づいて仕事を進めるという出来レースのようなもの。そのやり方に疑問、抵抗感を持った雄太の感覚は正しいと思うが…。それに対して社長・堂島玄介は”言葉でなく感じてほしい”と観念的な返事である。そしてこの世には必要悪がある、とも言う。

    雄太の目を通して、社会は世間の良識や善意だけでは成り立っていない。それを若さとユーモアを絶妙に織り込み人生の迷路に明かりを灯すような話。物語としては分かり易く、ラストにしっかりオチもあり面白い。
    自分の呟き…もっと正攻法な方法で仕事に取り組めないかなぁ~。まるで社員を偽り、試すような仕組みの仕事は…まぁ、芝居ならではでしょう。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2018/02/11 17:51

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