満足度★★★★
中学3年の5月に転校してきたあの子を巡る(現実と妄想の混じり合った空間を含めた)思い出たち。
正解を導きだせないつくりの作品。
6割がた義務教育である中学時代を舞台にしていて、観客はどこかのシーンで必ず「あるある」を見つけられたのではないだろうか。
「あの子が消えた」という大事件はあるものの、それ以外は基本的に平穏な日常が綴られ、ごく普通の中学生がえがかれる。あの子に何があったのかは示されない。ばらばらの順番で出てくる場面の中にやがてエッセンスが見えてくる。
演劇としての見所は充分。楽しませていただいた。
それにしても、30代の皆さまが演じる中学生たちの爽やかなこと!なんだか心洗われました。