砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない 公演情報 ときめき怪獣「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ジュブナイルの世界観でありながらも、かなりのダークさを包含しており子供向けの作品でない事は明らか。
    あらすじからは既に“海野藻屑”という少女がバラバラ遺体となる結末が分かったうえで、彼女が転校し“山田なぎさ”という少女と出逢うところから物語はスタート。
    この“山田なぎさ”の視点を中心に作品は描かれている為、ほぼ彼女は舞台に出ずっぱり。
    切れ長の目には未成年ながら強く現実を見据えようとする力が宿っており、相当な気合いで役柄に挑まれている事が伺えました。

    理不尽な現実に対して、ファンタジーを身にまとうことで武装したり、インターネットの世界へと逃げ込んだり、無事大人に成長するだけでも大変な子供は沢山存在するのだろうと考えさせられ心が痛むと共に、大人には手の届かないその心内は僅かながらでも分かる気がして、懐かしい痛みを呼び起こす作品でもありました。

    ネタバレBOX

    登場する大人が全て子供を傷つける存在という訳ではない。
    むしろ善人といって良い大人の方が多い・・・しかし誰も彼女達を救う事ができない。
    そして彼女達も大人に正しいSOSを送る事ができない。

    強い意志をもつ“山田なぎさ”と、つらい現実に歪められ美しくも異形のキャラクターとなった“海野藻屑”
    当日受け取った現物のスケルトンフライヤーが何とも象徴的。
    ブルーグレーが“山田なぎさ”
    沈んだピンクが“海野藻屑”
    二人のコントラストを表している様にも思えるし、“海野藻屑”の心の中が滲み出ている様にも受け取れる。

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    2018/01/07 18:28

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