満足度★★★
ややドタバタ気味のゆるいコメディ、と途中までは思った。登場する人物が片っ端から一癖も二癖もあって、その奇妙な言動に笑っているうちに、事態は常軌を逸していく。そうしているうちに、タイトルに込められた(複数の)意味がわかってきて、ニヤッとしたりもする。危うい情熱と人間関係のバランス。アクションや外連味も加えつつ走り抜ける熱量が、なんとなく母体である鹿殺しを思わせる。やや温かい印象のラスト……にたどり着きそうになったそのとき、ブラックな仕掛けが施されていたりもして、最後まで油断ならない物語であった。
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2017/12/31 08:55
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