満足度★★★★
「注文の多い料理店」は学生のころ友人が読んでいるのを見て“繁盛している料理店という意味なの”と聞いたところ“店が客に注文を付けるんだ”という答えでした。よくわからないまま50年も経った今になって記憶の奥底に眠っていた疑問の解決をしてもらえるとは。人生まったくわからないものです。
これは短編なのでリュート演奏でいくら伸ばしても50分にもなりません。
*この時点でまだ16:00前ですが、二つ目の開始は19:00なので3時間を潰さねばなりません。
「銀河鉄道の夜」は初めて聞く話のはずがどこか懐かしさを感じました。「銀河鉄道999」に関連して読んだことがあるのを忘れてしまったのかもしれません。年をとると同じ作品を2度も3度も新鮮に楽しむことができます(笑)。
こちらは長編なので中休みを含んで2時間にもなりました。最前列は子供優先席なのですが身を乗り出してずっと聴いている子がいて驚きました。飽きて動き回っている子がいるのはもちろんです。
一龍斉貞弥さんの朗読は緩急強弱自在で性別も年齢も乗り越え人間から獣までを魅力的な声で演じ分けます。「注文の…」のときはエコーが利きすぎていましたが「銀河…」ではそれがなくなりました。私が座席を移動したせいかPAが修正したのかは分かりません。
高本一郎さんのリュートは楽譜なしで譜面台に置いてあったのは一龍斉さんと同じ活字原稿でした。低音弦の柔らかな響きはギターにはないもので嬉しくなりました。ただしメロディーは現代のものが多く、また1,2弦を多用するのでほとんどクラシック・ギターのように聞こえたのは少し残念でした。