班女X熊野 公演情報 演劇集団アクト青山「班女X熊野」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    すごくおもしろい演劇でした。三島由紀夫作品が、みごとによみがえりました。

    ネタバレBOX

    アクト青山で,三島由紀夫近代能楽集『班女X熊野』(はんじょXゆや』を観た。

    劇は対立するものがあるが,そのようなものがない能を演劇にすることはできるが成功するか,見ておもしろいか,まだ疑問点はある。

    今回は,優れた演出ですごく楽しめた。たぶん,そのままやったら帰りたくなったかもしれない。眠くなったかもしれない。そういうのはなかった。比較的短時間だったが,非常に良くまとめていて二つの戯曲がうまく絡みあっていたと思う。舞台には,演じないときも舞台装置的に出演者全員が存在しているのも良かった。

    『豊穣の海』(ほうじょうのうみ)は,三島由紀夫の最後の長編小説。『浜松中納言物語』を典拠とした夢と転生の物語,『春の雪』『奔馬』『暁の寺』『天人五衰』の全4巻から成る。最後に三島が目指した「世界解釈の小説」「究極の小説」である。そこで少し似た展開があったことを思い出す。

    待っていた男が来たが,その男が現れたらどうしても会ってくれない。やっとあったところで,その人は本人ではないと言い張る。小説『豊穣の海』においても,あれほど狂おしく熱愛だった二人が女性からの拒絶で再会が実現できない場面があったと思う。このあたりは共通する要素がある。

    熊野は,ひどいあばずれだ。二人のおとこを手玉にとっている。北海道にはぴんぴんと元気な母親がいるが(実母でもないのかもしれない),病気であるからと愛人との花見を避けて,帰郷したいとだだをこねる。そのような女を手放したくないパトロンは嘘をあばくが,結局許す。『白蟻の巣』に少しにた結末だ。

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    2017/12/17 12:33

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