期待度♪♪♪♪♪
「私の家族」というタイトルなのに、あらすじを読んでも全く家族の「か」の字も感じさせない。読んでみると、何かサスペンス物を彷彿とさせる。
このタイトルだけを耳にすると、おそらく十人十色、いろいろな舞台を想像するのではないだろうか。
映画で例えれば、
石井裕也監督の「僕たちの家族」のような、家族の絆を描いたヒューマンドラマや
山田洋二監督の「家族はつらいよ」の人情喜劇、
もしかしたら、語彙そのままにビスコンティ監督の「家族の肖像」のように、変遷していく時代意識の物語を思い浮かべるかもしれない。
ただ、フライヤーはそんな想像を、木っ端微塵に砕いてくれる。
「黒い家」?
山口茜さんの書いているものを読ませていただき、ああ、ここでいう「家族」とはこうしたことを想定しているのか、と漠然と思い起こす。
コントロールし、コントロールされる言語。
この舞台に登場する家族とは、どのような家族なのだろう。
書きたいものをけして漏らしたくない方なので、あの事件がどのように舞台で結晶化されているのか、是非観てみたい。