満足度★★★★★
鑑賞日2017/07/16 (日) 16:30
価格4,000円
通常は変化球専門のピッチャーが直球を投げたらとんでもない剛速球だった、的な?(笑)
仕掛けも含めて上手く練り上げられた物語を役者陣が綺麗に編み上げた、ある家族の三代記。
冒頭、客電が落ちる前に上手奥に登場した男性が下手手前の門/玄関とおぼしき所まで懐かしそうにあちこち見回しながら平台で組まれた舞台を半周し「かつて住んでいた家に久しぶりに帰った?」と思わせる演技が絶妙。
また、それに続いて家族集合という状況を見せてから本編たる家族の歴史編に入る時に、当時の教え(?)や標語などをさりげなく入れることで説明や字幕なしにその場面の時代がいつ頃のことか表わすのも巧い。
あと、舞台後方の壁、開演前は薄暗いためクリムトの作品(接吻?)の背景を連想したが、開演して明かりが入った時点で家族写真と判明。劇中、昔の家族写真が出てくる場面もあり、「あー、家族の歴史だねぇ……」とシミジミ。
架空の物語のタイトルや好きな台詞を書く紙片は案の定なかったが…(笑)