満足度★★★
バレエ、ストリートダンス、殺陣、ピアノ、ギター、ドラム、バイオリン、ボーカルの8部門の若手エキスパートを集めて2時間のエンターテインメント幕の内弁当を創ろうという意欲的な試みである。
その意気や良しということでメンバーも調べずに来てみると何だか見たことのある顔が3つも。
昨年、たまたま見た中島瑠美アリス、槇野愛美アリスに出ていらした、バレエの瀧愛美さん、ストリートダンスの千(かず)さんそしてギターの井上達也さんだ。アリスでは瀧さんのダンスが少なくてまた見たいものだと思っていたら偶然にもその機会がやってきて面食らってしまった。
そういうメンバーなので今回のステージではアリスの世界を借りてきたのかと合点した。
アリスとは言っても強権的な女王が支配する別世界というだけでおなじみのキャラクタが出てくるわけではない。ここはちょっと粉飾ありか。
瀧さんと千さんはダンスユニットCharMantとして活動しており、今回はそれをベースに6人のゲストを招いたという格好だ。
前半は瀧さんのバレエ・ショーの色合いが強く、十分堪能させてもらった。
ストーリーは美麗さん演じる女王が支配する異世界に千さんが瀧さんを誘拐してくる。そこで過去と現在が交錯してよくわからない状況からなんだかんだあって女王が改心して実世界に帰ることになって、おしまいとなる。ここでの瀧さんの怒り方が妙にリアルで現実世界に引き戻されてしまう。怒るのは女王に任せてもっとソフトにしてほしい。
後半は8部門の出演者がそれぞれの得意技を存分に披露するショーケースだ。
みなさんそれぞれ実力を発揮されたと感じた。
強いて言えばダンスとドラムとの掛け合いではタップ・ダンスがあると盛り上がる。ちょっと無理筋だが注文しておこう。
せっかくグランドピアノを用意しながらスピーカから音を出すことにしたのはどうしてだろう。ボーカルもマイクなしで美しい歌声を聞きたかったものだ。楽器間のバランスも良くなかった。おっともう一つエレキ・バイオリンは私は嫌いだ。
この構想を完成させることは想像するだけで気が遠くなってしまう。
しかし、いましばらくは挑戦を続けていただきたいものだ。
チケットを買うくらいだけど応援していますよ。