満足度★★
演劇を身近に!をコンセプトに無料で公演を行なっている社会人劇団ということで、期待して見に行きました。が、今日の公演は、初回の公演ということで何か不都合があったのか、15:00開始のはずが待てど暮らせど客席には音楽がながれるだけ。15:10になってようやく前説が始まりましたが、前説で促されトイレに行く人が続出し、結局本編が始まったのはなんと15:20過ぎ。前説って普通は開演前にするものですよね。前説自体もコメディータッチになっていて楽しませようという意図は伝わってきましたが、このような状況では逆効果、伝わってきませんでした。いろいろ考えての演出なのでしょうが、状況によっては、本当に必要なことだけでさらっと済ませて遅延時間短縮に努めてもよかったのでは(もしかして、この前説も時間稼ぎ?)。結局前説でもカーテンコールでも開始遅延に関し説明もお詫びもなし、何事もなかったかのよう。さらに開始直前に16:30終演予定とアナウンスされたにも関わらず、結局終わったのは当然ながら20分押しの16:50過ぎ。このあたりもアナウンスには臨機応変に対応して欲しいところ。時間厳守は最低限のマナーというかルールだと思います。内容云々以前の当日運営の部分でがっかり、非常にもったいないスタートでした。
内容はというと、不朽の名作とありましたが、コメディなのかシリアスなのか絞りきれていないドタバタ劇という感じで、全体を通じてなんとなくぎこちない感じが漂い、演技も中途半端に感じられ、途中で何度も笑いは起きるものの肝心のラストでさほどの盛り上がりも感動もなし(これはあくまでも終わり時間がとても気になっていた私にとっては・・・ですが)。音楽や照明ももう一工夫できたのではと感じました。
デジャブのように同じシーンやセリフが繰り返されたり、必要以上に演技がオーバーアクションに感じられたり、せりふが棒読みに感じられたり、本業を持つ社会人劇団さんであくまでも無料公演ということで仕方ない事かもしれませんが、若手の小劇場を中心に活動している他の(プロの)劇団と比べると、舞台にかける熱量は負けてはいないでしょうが、正直少し見劣りする部分があり、もう一工夫すればもう少し高められたのではと残念でした。所詮無料公演ということで過度の期待はしてはいけないと観客に思わせてはダメ。こんな舞台を無料で見せるなんてどうかしてるぜ・・・と思わせて成功。演劇にかける心意気は素晴らしい劇団さんなので、今後も応援したいという意味も込めて、少し厳しい意見を書かせて頂きました。千秋楽に向けてどんどんよい舞台になることを期待いたします。是非がんばってください。