箱庭のトリレンマ 公演情報 9-States「箱庭のトリレンマ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    タイトルのトリレンマは二者択一ならぬ三者択一という意味。登場人物3人の視点から同一場所・同一時間帯を眺めた物語。何度も繰り返されるシーンは、説明にある通り、友人を助けようとする行動とその時々に微妙に変化する状況に対応している様を表現している。誰の視点で、時間のどの瞬間へ戻っているのか見極めるのが難しい。
    (上演時間2時間)

    ネタバレBOX

    舞台は、某公園(箱庭のイメージか?)。そこに集まるボランティア集団の人間関係をシュールに描く。中央に段差を設けたサークル(円形ベンチのイメージ)。公衆トイレ、ゴミ箱、自動販売機、ベンチ。周りはレンガ壁で、蔦が巻き付いている。両サイドにモニターがあり、日にちが表示される。これによって現在を知ることが出来るが、物語の展開の中で知る(判断)には難しい。

    小学生時代からの友人であるが、性格は異なり互いの欠点を言い合っている。現在でもボランティア活動を通して関係は続いている。しかし殺意を消し去ることが出来ず、夢か現か幻か…その立ち位置が判然としない。さらに殺害を止めようとしている別の友人の行動は、殺害を阻止したのか実行されたのか、その識別も難しい。3者三様の思いと行動が交錯し、同じような場面の繰り返しが冗長に感じることもある。

    ジレンマ(両刀論法)がその選言的前提において二つの選言肢を有しているのに対し、三つの選言肢をもつ。三人がある選択を迫られて窮地に追い込まれていることは十分分かる。人間関係…議員の息子、ボランティア組織の副会長だが、実質的なリーダー。一方肩書きだけの会長で、特に取り柄のなさそうな人物。この両者が相手の性格を罵りながら行動を共にしているという不思議さ、人間関係の妙を思わせる。
    また、人間の本音…厭らしさ、偽善(ボランティア)、エゴ、自己肯定または否定などがむき出しになっている。

    人の類型を表現しつつ、もしあの時…という仮定の話は、その時点で状況が変化することによってその後の状況も変化する。その違いが劇的であればあるほど面白いと思う。しかし、行動(行為)と結果の因果関係が少しずつ違ってくるが、それは表層の見た目だけ。状況の変化は、逆にその人間の本質(性格)へ迫る(問う)ものが見られれば…その点が少し残念に思った。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2017/09/07 19:49

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