満足度★★★★
鑑賞日2017/06/28 (水) 14:00
価格3,500円
脚本が論理的・理知的で会話や議論にきちんと筋道が通っており、人物もそれぞれ個性があり物語の中でちゃんと生きていることに舌を巻いた。
それゆえ偏見と思い込み丸出しで言えば「昨今の高校生はそこまでオトナか?」などとも思ってしまったんだが(笑)。終盤の「あること」に関するそれぞれの主張は全員がディベート部員なんじゃね?な感じで、ちょっとツッ込みたかったくらいだし。
終盤と言えば、歌をバックに動作のみで「あの行事」っぽいところを見せるのも良かった。
昭和のNHKの学校ドラマの今様仕立て、的な印象も。けれど世代的にそれはむしろ懐かし面白かったし、堅苦しさなどはなく知的娯楽性(?)があって好感を抱く。
全体的に台詞が巧かったが、序盤でのメガネ君の理屈とその少し後のディベートの例を示す場面での「はい論破!」的なのが特に印象的。脚本を売っていたら買ったのにな、次回公演で売っていたりしないものか?
欅坂の楽曲も、当日パンフレットで一方の脚本家さんが述べているように安易に歌詞を引用するのでなく内容あるいは精神を反映させたもので、もちろん知らなくても無問題。が、今回のモチーフにはなっていないある曲のある部分がまんま出てきたのにはニヤリ(笑)
いやしかし思いの外(失敬!)地に足のついた芝居を観ることができて満足満足。次回の乃木坂モノも観るかな。
なお、阿佐ヶ谷アートスペース・プロットで、通常とは逆に奥を客席、手前を演技エリアという配置にすると客席入口の斜め上にあるオペブースの微かな明かりとそれに照らされるオペレーターの動きが目に入ることもあるので要注意。