バカンスは冬休み 公演情報 桃色バカンス「バカンスは冬休み」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    丁寧な芝居作りが好感
    ある引きこもりの女性の家に出入りする友人、女性1名、男性1名、そしてなぜか居候がひとり。
    一見暗くなりそうだし退屈しそうな題材を、主人公コウコの憎めない役柄の好演で明るく屈託のない舞台にしていました。

    4人の登場人物それぞれのキャラ設定が凄くしっかりしていて、リアルに生活しているような自然体が良かったです。

    話は、ありえない話ではあるけど、奇をてらっただけのものでは終わってなくて、丁寧な会話作りに好感が持てました。

    ネタバレBOX

    絵を書けなくなってしまって2年間引きこもりを続けるコウコ。
    書きたいものがなくなって、「書くために書く」事を許せなくて。
    でも、普段の生活からはそんな様子を全く感じさせる事もない、あっけらかんとして憎めない人。

    そんな彼女の部屋に突然居候がやってくる。
    高校時代から付き合いのある友人が、高校時代の友人が行くあてがなくてこまっているから、と言って連れてきたのだ。
    1ヶ月住まわせてやってくれないか、と。

    でも、その居候は実は既に死んでいて、身体だけ別の人の身体を借りて、残り少ないロスタイムにやり残した事をするために現世に残っているのだった。
    そして、その彼女を連れてきた高校時代からの友人も、コウコにいつまでも引きこもっていないで、変わってほしい、変わるきっかけになるのでは、との思いがあって彼女を連れて来たのだった。

    その家に出入りするもうひとり。
    同じく高校時代からの友人の男性。
    コウコを女性としてではなく、完全に友人として心配している。

    そんな彼らが繰り広げる、一見ふつうの日常。
    でも、会話の展開や作り方、キャラクターの作りのうまさがあって、意外と退屈しないのです。

    最初から分かっていたのだけど、やはり居候の彼女はあの世へ旅立っていきます。
    その彼女がいってしまった事が、コウコを変えるのだった。。。


    何気ない、起伏の少ない舞台ではあるけど、だからこそたまにはこんな舞台の世界にふんわりと包まれるように時間を過ごしてみるのも良いのではないかな。

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    2009/01/26 01:28

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